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片耳うさぎ [大崎梢]

小学六年生の奈都は、父親の会社の突然の
倒産により、父の実家で暮らすことになった。
しかしその実家はとんでもなく大きな屋敷で、
しかも運悪くしばらく両親と離れて暮らすことに・・・
伯父夫婦や従兄弟はまだいいのだが、
気むずかしい祖父に、厳格な大伯母。
特に大伯母には常に怒られる始末。

さらにこの古い屋敷には「片耳うさぎ」と呼ばれる
不吉な言い伝えがあるらしい。
屋根裏を歩く謎の人物、古い写真、隠し階段に隠し部屋。

奈都はクラスメートの祐太の「姉」、中学三年生のさゆりに
母親が不在の間、一緒に泊まってもらうよう懇願する。
ところがさゆりはこの屋敷の謎を解こうと張り切るばかり。
奈都は母親が帰るまで、無事に過ごせるのだろうか?(笑

地元の旧家、大きな屋敷、複雑な家族構成、そして家系図、
昔奉公に来ていた宮バア(笑)から聞かされた「片耳うさぎ」の言い伝え、
そして宮バアが持っていたノートに書かれている童唄・・・
どれをとっても横溝正史!
そのうちひょっこり金田一耕助が訪ねてきそうです(笑

最初は怯えていた奈都もさゆりの影響を受けたのか、
どんどん行動的、そして自らの記憶をめまぐるしく回転させ、
見事に蔵波の屋敷の謎を解き明かします。

屋敷に居る「片耳うさぎ」とは誰か?
意外や意外な真相が待ち受けます。

舞台設定は横溝ワールドながら、
もちろん舞台は現代なのです。
携帯もインターネットもある。隔絶されているわけでもなく。
そういう道具が出てくるわけではありません。
しかし「片耳うさぎ」という不吉な言い伝え、
横溝ワールドならこれで村の者が震え上がるわけですが、
そうは全くなっておらず。
あくまでみんな普通の日常を過ごしている日々、
そんな中、奈都とさゆりだけが、この謎に挑もうとしている
という、彼女たち二人の冒険譚です。
逆にいえば、そこにリアルを感じてしまうかもしれません。
(解説ではそうしたリアリティについても触れられてました。)

従兄弟の良彦が最後に意外な活躍を見せたのは、
彼なりに家のことを考えていた、
あるいは奈都が心配だったのか?
いずれにせよ見直した(笑

書店ミステリとはまた違った一面をみせてくれた作者。
今後も読み逃せません!


片耳うさぎ (光文社文庫)

片耳うさぎ (光文社文庫)

  • 作者: 大崎 梢
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2009/11/10
  • メディア: 文庫



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